通訳者あるある ①勉強に使った時間を返して!
通訳者として依頼者のニーズに応えるためには、まずは絶えず勉強を続けることが不可欠です。
当たり前の話ですが、通訳者同士でこの職業の悩みを語り合う時によく出るのが、
「事前資料を隅々まで勉強したのに、カットされた!勉強に費やした時間、返してほしい!」
これに似たようなケースがあります。例えば、
「資料を読み込んだのに、会議がキャンセルされた!」
あるいは、
「勉強したのに、当日は使わない過去の古新聞だった!」
などなど、どの場合も「あの時間を返してほしい!」ということ、そして話の相手も頷いて、
「分かる分かる、あの時間もったいないよね!」と必ず共感するのです。
資料だけでは理解に不十分な場合は、補足としてネットなどのリソースを使って研究にかけた時間も考えると、
確かにその時は不満が募る話なのは分かりますが。
でも実は、「その勉強した時間は決して無駄になってない!」と私は強く思っています。
なぜかと言うと、通訳の最中に、参加者のふとした言葉で本題から大きく逸れて
深い技術的なディスカッションに発展したりするケースがよくあります。
「あ、ヤバイことになったわ。。。でもなぜだろう、この話。。。知ってる!?」
不思議なことに適切な用語がちゃんと出てきて、路線から外れたトピックスでも対応できちゃう
ことが非常に多いと感じます。いつ、何の勉強した時だったかまで、思い出せちゃう時もあります。
ですから、会議がキャンセルされた、議題が飛ばされた、資料が差し替えられた、などの理由で
勉強に費やした時間が無駄になったと思っていたあの勉強は、
そんなピンチな時に意外にもちゃんと役に立ち、報われるんですね。
この通訳者あるあるを見て、あ~、あるある!と思った通訳者さんは、
時間が無駄になったと感じたその時は、確かにフラストレーションの元になりますが、
どの勉強でも、決して無駄なんかにはならない!と信じて、いつも意欲的に、
前向きに勉強を続けていただけたらと思います。
実はね、今日も、ちょうど資料の読み込みが終わったところで、会議がキャンセルされました。笑
さてと、次なにを勉強しようかな。。。
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