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よくお寄せいただくご質問にお答えしています

派遣・エージェントとして働くメリットがありますが、そのシステムを良く理解しておかないとトラブルになることがあります。事前に確認しておきたい、よくあるQ&Aをまとめました。

1. 登録関係

Q1-1 現在Aという派遣会社から甲という会社に派遣されて就業していますが、以前、Bという派遣会社から派遣されたことがある派遣先のZという会社から「当社で派遣社員として働いてもらいたい」と直接話しがあり、お受けしたいと思っていますが、どのような手続きをとればよいのでしょうか。
派遣会社との契約が満了し退職した後に、A社あるいはB社等と新たな派遣契約を締結して就業するのであれば問題ありませんが、契約期間中は誠実に就業する義務がありますので、原則としてできません。契約期間が満了し、当然退職した後に就業するようにしてはいかがでしょうか。甲社での派遣就労期間が終了した後、乙社と労働者派賢契約を結んでもらって始めて、乙社での派遣就労ができます。
したがって、「当社で派遣社員として働いてほしい」という派遣先会社(乙社)で派遣労働者として就業するためには、あなたが登録している派遣元会社と当該派遣先会社との間で派遣契約を締結してもらい、その派遣契約に基づいて派遣元会社に雇用してもらわねばなりませんので、その手続きが必要になります。その際、当該派遣先会社から派遣労働者としてあなたを指名することになると思いますが、どの派遣労働者を派遣するかは派遣元会社がきめることであり、派遣先会社からの指名には拘束されません。なお、仮に派遣元会社の判断で他の派遣労働者を派遣することになったとしても、あなたとしてはそれに異議を申し立てることはできませんので承知しておいてください。
Q1-2 6ヶ月契約で派遣されていますが、この契約期間の途中で派遣先会社から「他の派遣会社に登録替えして、そこから引き続き派遣してもらって働いてもらえないか」と言われました。このようなことはできるのでしょうか。
派遣元会社と派遣先会社間の派遣契約期間中に、派遣先会社の要請であったとしても他の派遣会社に登録替えして、そこから引き続き同じ派遣先会社に派遣されて就業することは原則としてできません。
その理由の第1は、現在の派遣元会社とあなたとの労働契約を途中で解約することになり、派遣元会社から契約違反に基づく損害賠償を請求される可能性があること。第2には、現在の派遣元会社と派遣先会社との派遣契約を巡って問題が生じる可能性があること。第3には、現在の派遣元会社と新たに登録するであろう派遣元会社との間で派遣労働者の引き抜き行為等であるとのトラブルが発生する恐れがあること。第4には、派遣先会社が登録替えした派遣元会社にたいして、あなたを特定して派遣を依頼することになり、これは労働者派遣法に違反し、基本的にできないこと。
以上のように、各種のトラブルになる可能性を秘めていますので、あなたとしてはこのような紛争に巻き込まれないように注意する必要があると思います。したがって、雇用期間が満了するまで誠実に就業し、その後どうするかを判断した方がよいと思われます。
Q1-3 現在、派遣会社2社に登録していますが、約2ヶ月間就業できない状況となっています。そのために他の派遣会社にも登録して広く活動をしたいと思い、ある派遣会社にも登録をしました。

その時、担当者から他社の就業規則とか取り扱い方法等について詳細に質問され、大変不愉快な思いを致しました。もちろん回答したくない質問には曖昧な答えをしましたが、そのためか他社との二重登録は好ましくないとも言われました。

このような他社に対する質問には正確に回答しなければならないのでしょうか。また複数の会社に登録することはできないのでしょか。

派遣会社に登録の手続きをするということは、派遣社員として働きたい旨の求職の申し込み手続きをすることであり、労働契約が成立するわけではありません。したがって派遣元会社が派遣労働者になろうとする者を登録する際には、当該労働者の希望及び能力に応じた就業の機会の確保を図る目的の範囲内で必要な質問や書類(履歴書等)の提出を求めることは良いとしています。しかし、就業活動に直接関係ない次のような個人情報等については質問をしてはならないと厳しく行政指導されています。

  1. 本籍地、家族の職業・収入、本人の資産等の情報
  2. 思想及び信条
  3. その他就業上直接関係のない事項

等でお尋ねの他社の情報等も入っています。そこで、このような内容について質問された場合は「そのことについてはお答えできません。」と回答を拒否してもよいことになっています。むしろ他社の実情等を安易にお話しすることは注意しなけれがなりません。どこの企業でも就業規則に服務規律が定められており、「会社又は派遣先の機密等を他に漏らしてはならないこと(退職後についても同様である)」となっております。
次に、数社に登録することの是非についてですが、登録は求職の申し込みであり労働契約の締結ではありません。したがって、何社に登録しようとそれは自由です。これを禁止したり制限することは職業選択の自由の趣旨からもできません。ただし、注意願いたいことは、他社との二重契約は原則としてできませんので、後のトラブルを避けるためにも一社との契約が正式に決まった場合には、その期間は他社からの契約の申し込みを断ることが必要だと思います。

Q1-4 派遣元会社Aから派遣先会社Bに派遣されていますが、このB社から命令されて更にC社に常駐して業務を行っています。C社で行っている日常の業務についての指揮・命令はC社の社員が直接行っていますが、これは二重派遣とならないのでしょうか。従事している業務は。コンピュータプログラムの設計、作成の補助的な業務です。
いわゆる二重派遣とは、派遣元会社Aから労働者派遣を受けた派遣先会社Bが更に第3者であるC社の社員の指揮命令の下で労働に従事させる形態をいいます。お尋ねの内容から判断すると、あなたと直接雇用関係のない派遣会社Bが第3者であるC社の指揮命令の下に働かせることになりますので二重派遣となり、これを業として行えば職業安定法によって禁止されている労働者供給事業となる恐れがあります。ただし、B社とC社の間の契約が請負契約となっており、あなたの日常業務についての指揮命令・進行管理等をB社の社員が直接行うか、あるいはあなた自身の裁量で業務を遂行する場合には合法となります。
なお、このような就業形態であなたが就業していることを雇用主である派遣元会社が承知しているかどうか確認し、二重派遣(労働者供給事業)の疑いがある場合は直ちに改善してもらってください。それでもなお改善されない場合は、所轄のハローワークに実態調査をお願いしてください。

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2. 中途解約関係

Q2-1 3ヶ月の契約でこれまでに数回契約を更新して派遣されておりますが、今期の契約満了日の14日前に、次期の契約は更新しないという連絡がありました。私は、就労するときに長期で働いてもらうとの約束でしたので、次期の契約も当然更新されるものと思っていましたし、次の仕事の予定もないので困っておりますが、このような契約満了通知でも良いのでしょうか。
労働契約は、労使双方の合意を得て成立するものであり、その当該契約の更新も当事者間の合意によって成立します。登録型の派遣労働者の場合は、派遣期間に応じて短期雇用を前提として期間の定めのある労働契約を締結しており、その派遣期間の終了に応じた契約期間の満了をもって当該労働契約は終了します。

特に、契約更新の場合には、次期の派遣期間に応じた労働契約の期間がその都度、当事者双方の意思の確認により結ばれて派遣就業が継続します。このような派遣法に基づく労働者派遣契約及び派遣就業条件の明示により、明確に更新契約の手続きが行われ、新たな契約書が交付されている場合、及び当事者双方に期間の定めのない労働契約を締結する旨の明示または黙示の意志の合致が存しない限り、期間の定めのない契約となるわけではありませんので、契約期間満了による雇い止めがあったとしても解雇予告制度は適用されません。
契約満了日の14日前に契約満了の通知があったのは、労働契約の期間満了について労使双方が合意していることであり、本来特段の連絡を行う必要はありませんが、本件の場合は、確認の意味で念のため通知したものと思われます。

しかし、長期間契約を反復更新している場合、実質的に期間の定めのない労働契約と認められるかが問題となります。この場合、長期間契約更新がなされ、採用に際して派遣元会社側に長期継続雇用契約を期待されるような言動があったこと、かつ更新する旨の特段の意思表示もなく、契約期間満了の都度直ちに新たな契約更新の手続きをとっておらず継続的になっていたなどのケースでは、労働契約が期間の定めのない労働契約と実質的に異ならない状態で存在していたものといわなければなりません。したがって、期間満了による雇い止めの意思表示をする場合は、実質的に解雇の意思表示にあたるといえるのであって、その実質にかんがみ解雇に関する法理が類推され、派遣元会社は解雇を予告しなければならないと考えられます。

Q2-2 労働契約満了日の1ヶ月前に派遣会社の都合で就業を打ち切られ、しかも契約期間を1ヶ月短縮した期間に書き換えられた就業条件明示書が送られてきました。一方的に書き換えられた就業条件明示書は有効でしょうか。又短縮された1ヶ月の補償はないのでしょうか。
契約期間の中途において、雇用主である派遣元会社から一方的に就業を打ち切られたのは解雇にあたります。解雇するためには「やむことを得ない事由」等の正当な理由が必要ですが。派遣先会社の都合というだけでは「やむことを得ない事由」等の正当な理由となりません。しかも、派遣元会社が一方的に就業条件明示書を書き換えることなど許されるものではなく、これは派遣就業の内容をなすものですから、そのような一方的に書き換えた就業条件明示書は無効であり、当然その期間満了による雇用終了の通告も無効になると考えます。
したがって、派遣元会社とは雇用関係が継続しているわけですから、派遣元会社としてはその期間中は他の事業場か他の派遣先会社での就業を確保する必要があり、就業させられない場合は労働基準法に基づき休業手当を支払わなければならないことになります。
Q2-3 3ヶ月の契約で就業しましたが、就業後1ヶ月で派遣先会社の都合により、突然派遣を打ち切られました。このような解約は認められるのでしょうか。
派遣労働者は、派遣元会社との間に労働契約があり、その派遣契約期間が満了しない限り、派遣先会社が派遣元会社との労働者派遣を解消したとしても、労働契約は終了していないので、派遣元会社は「やむことを得ない事由」等の正当な理由がない限り派遣労働者を契約期間中に解雇することはできません。したがって、派遣元会社に他の事業場での就業あるいは他に新たな派遣会社を見つけて派遣してもらうよう要請し、どうしてもその就業が確保されないときは、契約期間満了時まで休業手当の支給を請求することになるでしょう。
ただし、派遣元会社に契約期間満了時まで解雇できないやむことを得ない事由等の正当な理由があれば、解雇することが認められますが、あなたの場合は3ヶ月の契約ですので解雇予告が必要になります。
Q2-4 1年間の契約で就業し、2ヶ月経過した時点で派遣先会社の所属の課長から「明日から出勤しなくてよい」と言われたので、派遣元会社に報告し、その理由を質したところ「勤務時間中に同僚への質問が多く、勤務成績が良くない」とのことでした。業務マニュアルもなく、不明な点も多かったので多少質問したことはありますが、会社に迷惑をおかけしたとは思われずどうしても納得できません。私としては、解雇予告手当が次の仕事が見つかるまでの休業手当を請求したいのですが請求できるでしょうか。
派派遣先会社が、あなたに直接「明日から出勤に及ばず」と通告したとのことですがたいへん問題があります。派遣先会社は派遣された労働者の能力や態度によっては派遣元会社に派遣労働者の交代は要求できますが、派遣労働者に直接出勤を拒否したり、解雇を通告することはできないことになっているからです。また、派遣元会社がその事実関係を確認せずに、しかも派遣元会社の就業規則で定めている解雇事由に該当するかどうかを検討もしないで、派遣先会社からの話だけで解雇したことにも問題があります。
派遣元会社は、派遣労働者の能力不足や技術不足あるいは勤務態度不良の理由があれば、派遣労働者を雇用する目的を達成することができませんので、解雇の解雇の予告をして解雇するこたができる場合もあります。しかし、契約期間を定めた労働契約の場合には「やむを得ない事由」等の正当な理由がなければ解雇できません。したがって正当な理由がなければ他の事業所又は他の派遣先会社で就業させるか、契約期間満了時まで休業手当を支給することが必要になります。これらのことを踏まえて派遣元責任者と話し合うとよいでしょう。い事由等の正当な理由があれば、解雇することが認められますが、あなたの場合は3ヶ月の契約ですので解雇予告が必要になります。
Q2-5 3ヶ月の労働契約をこれまで数回更新して就業しております。今期の契約満了日の40日前に次期の更新についての意向打診があり、過去の更新手続きの折も口頭で意向を伝えてまいりましたので、今回もとりあえず口頭で更新する旨を伝え、その後、文書で回答しました。ところが、次の就業開始日の9日前になって「次期の契約は更新しない」と通告されました。私は1ヶ月も前に回答しているのに、直前になって更新しないというのは労働者の意志を全く無視するもので納得できません。これは契約不履行ではないでしょうか。法律上の解釈を教えてください。
労働契約は労使双方の合意によって成立しますが、労働契約の更新においても同様です。契約期間の定めのある労働契約の場合は、その契約期間の満了をもって自動的に労働契約が終了することになります。したがって労使双方が契約期間の満了をもって労働契約が終了することを承知しているときには、その契約期間満了をもって雇い止めにするとの通知を行う必要は原則的にはないことになります。
ところであなたは、派遣元会社からその労働契約の更新についての意志の確認を求められ、当該契約期間満了の40日前に更新する旨の意思表示をし、更新されることを期待しているのですし、過去数回も同じように事前の意志確認により更新しているのですから、派遣元会社は更新を拒否するのであれば次の就業を確保できる期間を考慮して速やかに通告するよう配慮すべきであると思います。
法的には、契約更新についての意志の確認が行われた際に、派遣元会社が当然契約を更新する旨を明確に表示している場合は、次期の更新契約が行われているとみなす考え方と、少なくとも次期の雇用の予約が成立しているとみる考え方があると思われます。前者の場合は、更新された契約の解除で解雇となりますので少なくとも1ヶ月分の解雇予告手当を、後者の民事上の予約とされる場合には予約の不当破棄として損害賠償が、派遣労働者は派遣元会社に対して請求できると思います。

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3. 中途退社関係

Q3-1 就業条件明示書には、休日出勤月2回となっておりますが、実際は毎月4回休日に出勤しなければなりません。派遣元会社の担当者に相談しても改善してもらえませんので、退職したいと思っておりますが問題ないでしょうか。
派遣元会社の担当者に改善を申し出ても改善されないとのことですが、もう一度派遣先会社が派遣契約通り就業条件を履行するよう、派遣元責任者に相談して改善してもらうようにしてはいかがでしょうか。それでも改善されないようでしたら、退職することもやむを得ないでしょう。「明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は即時に労働契約を解消することができる」ことが、労働基準法に規定されておりますので、退職しても特に問題はないでしょう。
Q3-2 契約では就業時間9:00~17:00となっていますが、派遣先会社から8:45~17:00にすると一方的に指示されました。約束の条件を簡単に変更されるようでは安心して働けないので辞めたいと思いますが、契約を解消できるでしょうか。
就業時間は労働条件の重要な部分であり、それが履行されないようでは困ります。始業時間を変更するためには、合理的な理由と派遣元会社と派遣労働者の労働契約上の合意が必要で、派遣先会社の都合で一方的に変更することはできません。仮に合意が成立しても派遣元会社の就業条件明示書の変更手続きも必要になります。また、会社間の派遣当事者間に合意があったとしても労働者の不利益になるような変更もできません。派遣元に連絡して、当初の就業条件である始業時間で就業できるよう派遣先会社に申し入れ改善してもらってはいかがでしょうか。どうしても派遣先会社が承知しないときには、派遣元会社は、派遣契約を解消することもあるでしょうし、あなたに対しては、他の派遣先会社等での就業が決まるまで派遣元会社から休業手当が支払われることになります。
なお、勿論、あなたが労働契約を解消するということであれば、退職することについても特に問題はないでしょう。
Q3-3 機械設計業務で就業していましたが、残業が多いので就業1ヶ月後に派遣先会社に辞職を申し出て了解をいただいたので、退職願を派遣先会社に送付しましたところ、派遣元会社から「当社の事前の了解も無しに派遣先会社に退職を申し出たこと及び労働契約期間中の退職は契約不履行に当たるので、損害賠償として賃金1ヶ月分に相当する額の金員を請求する場合もある。」と言われました。そのようなことがあるのでしょうか。
残業が多いということですが、指示された就業条件明示書を確認してください。就業条件明示書は派遣元と派遣先の派遣契約の内容そのものですから、契約と事実が相違する場合は、派遣契約違反となります。したがって先ず、派遣元会社に連絡して派遣先会社に改善を要請し、その上で改善されないときには退職することもやむを得ないと思います。退職の申し出は雇用主である派遣元会社に行い、その承認を得た上で派遣先会社には退職の挨拶をするべきです。
しかし、派遣就業条件の違反が解消されず、また労働契約の締結の際に明示された労働条件が事実と相違している場合においては、労働者は即時に労働契約を解消を解除することができることになっていますので、労働契約の中途でも退職することができます。したがって、退職の手続きには確かに問題はありますが、派遣就業条件に反するわけですから、たとえ、損害賠償を求められてもそれに応じる必要はないと考えます。
Q3-4現在派遣で就業していますが、派遣社員として採用される前に、正社員で応募していた会社から採用通知が届きました。派遣元会社の就業規則では退社を希望するときは14日前に届け出ることになっていましたので、採用された会社に採用月日を遅らせてもらい、派遣元会社に直ちに退職願を提出しましたところ、派遣元会社の担当者は、契約期間中だからとの理由で承知してくれません。どのようにしたらよいのでしょうか。
派遣労働者は、派遣元会社と締結した労働契約(就業条件明示書)及び派遣元会社が定めた就業規則等を遵守、誠実に義務を履行しなければならないことになっています。したがって、就業条件明示書で示された契約期間までは原則として就業することが義務付けられています。ただし、憲法第22条で職業選択の自由が認められていることから、退社することにやむを得ない事情がある場合には所定の手続きを経て退社することができます。なお、担当者が契約期間中だからという理由で就業を強制しているようですが、この場合は14日前の届け出による退職の制度があるわけですからそれを無視して労働者の意志に反して労働を継続させることはできないのです。
Q3-5契約期間の中途ですが、母親が病気になり看病のため勤務できなくなりました。急に退職することはできないと思い、会社の就業規則に基づいて14日前に退社したいと、担当者に電話でお願いしましたが、後任者が決まっていないので、決まるまでは駄目だと言われて困っています。退社できないのでしょうか。
あなたの場合は、病気の母親を看病するためということですから、正当な理由と認められ、しかも就業規則に基づいて退職の届もされておりますので何ら問題はないと思います。労働者及び使用者は、労働協約や就業規則及び労働契約を遵守し、誠実に各々その義務を履行しなければならないことになっています。したがって、派遣労働者も原則として労働契約で定められた期限まで誠実に就業しなければなりません。
しかし一方、憲法第22条でし職業選択の自由が認められています。これは当然退職の自由も認められているものであり、退職するにやむを得ない正当な理由がある場合には契約期間の途中でも退職することができることになります。

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4. 労働契約関係

Q4-1現在ある派遣会社から派遣されて就業しておりますが、同時に他の派遣会社とも契約して時間外等に働くことができるでしょうか。
派遣労働者は、派遣元会社との労働契約(就業条件明示書)及び就業規則等を誠実に守る義務があります。現在の就業条件明示書または雇入れ通知書で示されている条件に36協定による「時間外労働及び休日労働」があるかどうか、また、派遣元会社の就業規則に「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」等の規定があるかどうかを確認する必要があります。その結果、時間外労働にも影響がなく、また許可を得れば(就業規則に規定がなければ不要)他の派遣会社と契約しても差し支えありません。ただし、労働基準法により「労働時間は事業場を異にする場合においても・・・通算する」ものですから、他の派遣会社においては今の派遣会社での派遣就業が通産されて時間外になることもありますので注意してください。
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Q4-2契約期間1ヶ月の労働契約を3回更新し、現在の契約は9月1日から末日となっていますが、その契約更新時に、派遣元担当者から10月についても更新するという話がありました。ところが、9月1日に、9月末日を以って派遣就業を終了し10月は契約しないと連絡があり、大変ショックを受けています。約束を違えて10月の契約を拒絶するのは、契約違反にならないのでしょうか。また、この場合にどのような問題が生じるのでしょうか。
契約更新時に、派遣元担当者から10月についても更新するとの話があり、あなたがその申し出に対して承諾されていれば、10月についても労働契約が成立していると考えることができます。したがって、それを後になって一方的に破棄することは契約違反になります。なぜなら、労働契約は口頭でも有効に成立するからです。ただし言った言わなかったの水掛け論になる可能性がありますので、更新の話があり承諾した場合には、すぐに雇用契約書か就業条件明示書を発行してもらうことが必要です。
もし、会社の方でどうしても10月の契約を破棄したい場合には。有期の労働契約を解約するための「やむを得ない事由」が必要になります。派遣元会社にどのような事情があったのかは明らかではありませんが、天災事変等社会常識から判断して雇用を継続しがたい事由が必要になります。もし、そうした事由があれば解約できますが、事由がなければ解約することはできません。したがって、10月については、条件に合う派遣就業先を紹介することが必要になり、もし紹介できなければ休業手当(平均賃金の60%以上)の支払いの問題が生じます。
Q4-33ヶ月前に契約が終了している派遣先会社で、正社員の募集を行っていました。それに応募したところ、前の派遣元会社から1年間は他社には就職できないということで、応募会社にクレームが付き、そのため採用が留保されています。このようなことは法律上で規制されているのでしょうか。
憲法第22条で、何人も公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。また職業安定法第2条で、何人も公共の福祉に反しない限り、職業を自由に選択することができる。となっています。また、労働者派遣法第33条で、派遣労働者に係る雇用制限の禁止が定められています。これは、派遣元事業主は、派遣労働者の派遣先若しくは派遣先であった者又は派遣先になろうとする者との間で、正当な理由がなく、派遣労働者を派遣元との雇用関係の終了後雇用することを禁ずる旨の契約をしてはならない、としているものです。
お話しの内容では、既に3ヶ月前に派遣元会社との雇用関係は終了しており、あなたがどこの会社と労働契約を結ぼうとそれは自由です。既に労働関係が終了している派遣元会社がこの就職についてクレームを付けることはできません。ただし、あなたには退職後と言えども前社の就業規則に「守秘義務」の規定があればそれを守る義務がありますのでその点は留意してください。取りあえず前の派遣元会社の責任者に連絡をして、至急応募先会社にクレームの取り下げをするよう要請してください。そして、必要な場合には職業安定所の担当官に相談することもよいでしょう。

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5. 賃金関係

Q5-1派遣先会社での業務に不安があり仕事を続ける自信がなかったので、1日無断欠勤して派遣元会社に退職届けを送付してそのまま辞めてしまいました。その後、2~3日経って派遣元会社から無断欠勤したこと、契約の途中で退職し契約を履行していないこと及び無断欠勤して退職したことによって派遣先会社の信用を失ったので、賃金はその損害賠償として支給額の40%を減額して支給すると連絡がありました。損害賠償を賃金で相殺できるのでしょうか。
仕事に自信がないからといって無断欠勤し、退職届を送付して辞めるというのは、職業人としていかがなものでしょうか。退職届を出す前に派遣先会社の方と派遣元会社の担当者とあなたとで、どうしたら自信をもって仕事ができるかを相談し、不安になっていることを解消して業務を続けるべきではなかったかと思います。
派遣元会社が、あなたの無断欠勤等が就業規則に定める制裁規定に当たるとして減給処分を行う場合においても、減給の制裁については労働基準法によって「1回の制裁事案に対する減給額が平均賃金の1日分の半額を超えてはならず、また、1賃金支払期において複数の制裁事案がある場合にも、当該支払期における賃金総額の10分の1を超えてはならない」と規制されております。
したがって、派遣元会社がその規定を超える額を規定しているとすれば、それは同法に違反し無効となりますし、違約金の禁止規定もあります。
なお、、派遣元の就業規定による制裁としてではなく、派遣元会社は派遣労働者の責めによって現実に起きた損害の賠償を請求することは可能ですが、その損害賠償額を賃金で相殺することはできません。労働基準法で全額払いの原則(相殺の禁止)が規定されております。
Q5-2OA機器操作業務にてとりあえず2週間の試用期間で就業し、その期間が過ぎれば長期の契約をするとの約束で就業しました。実際は、OA機器入力業務は全くなくて文書のコピーと書類のシュレッダ-の仕事だけだったので、2日間勤務して辞めてしまいました。就業した2日分の賃金を派遣元会社に請求したところ、派遣先会会社から派遣料を貰えないので、支払えないという返事でした。派遣先会社が派遣料を支払わない場合、賃金は貰えないのでしょうか。
派遣時に提示された業務内容と事実が異なるということで2日間勤務して辞めたとのことですが、このような場合は、先ずその事実を派遣元会社に報告して、契約業務で引き続き就業できるように改善してもらうことが望ましいことで、それでも改善されなけえば退職することもやむを得ません。
次に、派遣元会社と派遣先会社との「労働者派遣契約」と、派遣元会社と派遣労働者との「労働契約」は別ものであり、賃金は派遣労働者と雇用関係にある派遣元会社から支払われるものです。派遣元会社は派遣先会社が派遣料を支払わないからといって派遣労働者に対する支払義務を免れるものではなく、現実に就労した日についての賃金は支払わねばなりませんから、2日分の賃金は請求することができます。
Q5-3派遣元会社から指定された日までに「タイムシート」を提出して賃金の支払を受けていますが、病気のために期限内に提出できなかったところ支給日に賃金が振り込まれませんでした。派遣元会社に問い合わせたところ、タイムシートの提出が提出期限に間に合わなかったからで、提出すれば次の支給日に振り込むとの返事でした。病気で出勤できる状態ではないので派遣先にタイムシートを取りに行くこともできません。支給日に振り込まれませんと生活にも困りますので、このような場合は派遣元会社が派遣先会社に直接出勤状況を確認して定められた賃金支給日に支給していただくようにできないものでしょうか。
派遣労働者に対する賃金の支払は、派遣労働者の就業場所が派遣先会社であること、派遣先会社が労働時間等の管理を行っていること等及び事務の効率化を図るため、派遣労働者が派遣元会社で定める勤務状況記録表「タイムシート」に、派遣先会社の確認を得て派遣元会社に所定の期日までに提出してもらい、あなたのように病気などでやむを得ない事情で所定の手続きを行えない場合には、派遣元会社が派遣先会社に確認して支払っているのが一般的です。もし、やむを得ない事情があるにもかかわらず、派遣労働者からのタイムシートの提出がないとして、所定の期日に賃金を支払わないとすれば、所定の期日に支払わなければならないと規定している労働基準法に違反することになります。
Q5-4派遣先会社が派遣元会社に支払う派遣契約料金のうち賃金に相当する額と派遣元会社が派遣労働者に支払う額に差があります。賃金は「派遣先会社が支払う派遣料の何%を支払う」という法律上の規
派遣労働者の賃金を決める要素は、業務の内容・技能・知識・経験等であり、それぞれ派遣元会社の規定等に基づいて定められている場合、あるいは当該派遣労働者との協議のうえ労使双方が合意して決定する場合等が一般的です。したがって派遣労働者の賃金額を「派遣料金の何%を支払う・・・」という法律規定はありません。
また、派遣元会社と派遣先会社との間で締結される契約は「労働者派遣契約」といい、これは労働者派遣法に定められているように、派遣元会社が派遣先会社に労働者を派遣することを約する企業間の取引契約です。一方、派遣元会社と派遣労働者との間で結ばれる契約は「労働契約」といい、労働基準法など労働関係緒法令の規制を受けて、労働者を保護するために結ばれるという意味があります。このように「労働者派遣契約」と「労働契約」とは密接な関係がありますが別個のものです。したがって、派遣元会社が派遣先会社との契約内容の全てを派遣労働者に知らせる義務はありません。しかし、派遣労働者が派遣される根拠は、その両者間で結ばれた「労働者派遣契約」に基づいて行われるものですから、就業上の条件等については、あらかじめ書面を交付して派遣労働者に明示することを労働者派遣法で義務づけております。派遣元と派遣先との間の派遣料金については、労働者派遣法では規定されていません。
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6. 雇用・社会保険関係

Q6-1雇用保険の被保険者であった期間が5年ありますが、この度別の派遣会社で就業することになりました。今までの被保険者であった期間はどうなるのでしょうか。
現在の派遣会社(A社)との労働契約が終了し、その後A社から派遣される見込みがない場合は、この労働契約が終了した翌日が被保険者資格の喪失日となります。その際、雇用保険の基本手当の受給手続を行わないで他の派遣会社(B社)と労働契約を結び、その契約内容(就業条件)から判断して雇用保険の被保険者資格を充たしている場合は、引き続き雇用保険の被保険者となり、被保険者資格の取得日は雇用契約期間の初日になります。この手続はB社が行うことになりますが、この場合必ず前の被保険者証をB社に提出して手続をとってもらってください。それによって、A社での5年間の被保険者であった期間がB社での被保険者であった期間と通算されることになります。
なお、A社を退社した後、次の被保険者になるまでの間に、1年以上空白がありますと、雇用保険法により、A社での5年間の被保険者期間は通算されませんので注意してください。
Q6-21ヶ月の契約で派遣就業しておりますが、先日出勤途上で交差点での自動車事故による交通事故に遭い、怪我(打撲)をして現在病院で治療中です。労災保険の適用を受けられるのでしょうか。
派遣労働者が住居と就業場所との間を、合理的な経路及び方法によって通勤する場合、その通勤の往復途上で遭遇した事故は「通勤災害」として労働者災害補償保険(労災保険)が適用されます。
保険の給付を受けるための手続きは、給付請求書に派遣元会社が災害証明を行い、管轄する労働基準監督署に請求書を提出することになります。この場合、怪我の治療費についてあなたの通院しておられる病院が労災保険の指定病院であれば派遣元会社にの証明をしてもらった請求書を病院に提出してください。そうでなければ病院で証明してもらい労働基準監督署へ手続きします。怪我で休業中の休業補償も同様な証明をもらって手続きをします。この手続きについては、派遣元会社の責任者に連絡して手続きを依頼してください。
また、あなたの場合は交差点における自動車との接触事故のようですが、これは第三者行為災害となります。所轄の労働基準監督署長に労災保険の給付を請求できますが、一方災害を発生させた第三者に対しても自動車損害賠償保障法による損害賠償を請求できます。しかしこのような場合、労災保険と自賠責保険とが重複する可能性がありますので労働基準監督署長(労災保険)と加害者である第三者(保険会社)との間で調整されることがありますので承知しておいてください。なお通勤災害の場合、往復の経路を逸脱していた場合、又は災害に遭遇した原因があなたの故意又は重大な過失(信号無視等)による場合は、労災保険法により支給制限が行われる可能性もありますのでこのことも承知しておいてください。
Q6-3情報誌に掲載されている派遣会社の募集広告では、社会保険完備となっていますが、実際はすぐに加入してくれません。どうしてでしょうか。
法人である派遣元会社及び5人以上の従業員を使用する派遣元事業主は社会保険(健康保険、厚生年金)の強制適用事業所となります。
したがって、このような派遣元会社が派遣労働者を募集するための求人広告には「社会保険完備」と表記することになります。また、これに応募して採用となった派遣労働者は派遣就業の開始日から原則として被保険者となります。ただし、健康保険法、厚生年金法によって次の者は被保険者から除かれ適用除外者となります。

  1. 日雇いで1ヶ月を超えないで使用される場合、または2ヶ月以内の期間を定めて使用される者。ただし、日々雇用される者でも1ヶ月を超え引き続きその後も長期間使用される見込みがあるときは、1ヶ月を超えた時から健康保険、厚生年金の被保険者となります。更に2ヶ月以内の短期雇用者の場合も、その雇用期間を超えて引き続き長期間雇用される見込みがあるときは、当初の雇用期間を超えた時から被保険者となります。
  2. 季節的業務に使用される者。ただし、この者が初めから4ヶ月以上使用されることが予定されているときは、初めから健康保険、厚生年金の被保険者となります。
  3. 臨時的に雇用される者。この場合も、初めから6ヶ月以上使用されることが予定されているときは、初めから被保険者となります。
  4. 事業所の所在地が一定しない事業に使用される者。
  5. 国民健康保険組合の事業所に使用される者。
  6. その他、船員保険の被保険者や国及び地方の公務員等。

派遣労働者の場合、派遣元会社との労働契約の内容によっては適用除外に該当する例もあります。特に2ヶ月以内の期間を定めて使用される者で、派遣労働者としての継続性のない者等です。また、主たる生計の維持者の被扶養者と認定され、労働時間と就労日数の少ない者も事実上加入しなくてもよい場合もあります。このように労働契約の内容によって、すぐ加入できる場合とできない場合があります。

Q6-4OA機器操作業務で派遣期間を更新して2年以上同じ派遣会社で就業していましたが、過労による病気通院のため一時休みをとり、現在は退院しております。病気通院で休んだ期間の休業補償等労災保険の給付は受けられないのでしょうか。
労災として補償を受けるためには、あなたの病気と派遣で就業した業務との間に因果関係(業務起因性)があると法律上認められ、かつ医学上療養を必要とする場合でなければなりません。これらの認定は、派遣元会社を管轄する労働基準監督署長が行います。また、災害証明は派遣元会社が派遣先会社と密接な連携を図りながら行いますが、このような病気については労働基準法施行規則及びこれに基づく告示で具体的に列挙されていますので参考にしてください。なお、労災保険給付を受けるには、派遣元会社を管轄する労働基準監督署長に治療を受けている医師の証明を得て請求することになりますが、その前に派遣元責任者と十分相談してください。
Q6-5今回契約した賃額が前回の賃金額より低いのに、控除される社会保険料が全く同額で、そのため手取り収入額が少なくなってしまいました。報酬(賃金)が減額になった場合は、社会保険の自己負担分も少なくなってよいと思いますが間違いでしょうか。
健康保険料及び厚生年金保険料は被保険者の標準報酬月額を基にして標準報酬(等級)を定め、これを「標準報酬月額保険料額表」に当てはめて、事業主と被保険者が折半で負担しています。この標準報酬の決定は次の方法で行われます。

  1. 資格取得時決定
    被保険者がその資格を取得した時に定め、その年の9月30日までか、随時改定があるまで有効とする。
  2. 定時決定
    毎年8月1日現在の被保険者について標準報酬(5月、6月、7月に受けた報酬の平均)を定め、それを10月1日から翌年の9月30日までか、随時改定があるまで有効とする。
  3. 随時決定
    基本給等の固定的賃金に変動が生じ、3ヶ月に渡って標準報酬に2等級以上の差が生じた時に改定し、その翌月1日から9月30日までか、随時改定があるまで有効とする。

以上のような方法で標準報酬は決定されますが、原則として1年間は改定しないことになっています。したがってあなたの場合、時給に変動があり標準報酬が減少したものと思いますが、(3)のように2等級以上の差が生じなかったために保険料の変更がなかったものと思われます。

Q6-6厚生年金等社会保険に加入したところ時給を減額すると言われました。その理由を聞いたところ、事業主が負担する保険料に充当するためとのことでした。社会保険料は、事業主と労働者が折半することになっていると聞いておりますが、保険料を労働者に全額負担させることができるのでしょうか。
派遣元会社は派遣労働者と労働契約を締結した際に、賃金、労働時間等の労働条件を書面によって明示すべきことが義務付けられています。明示された労働条件は、契約期間が満了するまで労使双方が誠実に守り、かつ履行しなければなりません。契約の途中で条件を変更することは原則として認められていません。派遣元会社で変更せざるを得ない正当な理由がある場合でも派遣労働者の同意が必要であり、一方的に変更することは許されません。ましてや、社会保険加入のために賃金の額を変更するなどは何の根拠も、また正当性もない行為です。
したがって、保険料を全額負担させることはできません。ただしあなたの労働契約条件として、国保加入のままとなっており保険料は全額本人負担として賃金を決め、社会保険の適用資格を得て加入した時は改めて賃金を協議することになっていた場合にはそれに従うことになります。
Q6-73ヶ月更新で就業し、更新の意志の有無を確認されたので更新手続きを行うことにしました。この際、雇用保険に加入したいと申し出たところ、

  1. 厚生年金、健康保険と雇用保険の3点セットでなければ加入できないこと。
  2. 社会保険に加入した場合、時給を変更することもあること。

等の説明がありました。雇用保険のみの加入はできないのでしょうか。また、社会保険に加入すると時給が変わるのでしょうか。

まず、通常の一般労働者はこのような3点セットとなります。特に雇用保険は退職後の基本手当の給付という利益が労働者にありますので、他の社会保険の適用を満たしながらも雇用保険の加入のみを希望する、つまみ食い的なことは問題となります。しかし、基本的には雇用保険については、これは単独で加入することは可能ですので、派遣元会社に再度申し出てください。
次に社会保険に加入する際の時間給の変更ですが、原則としてそのことのみを理由とする労働条件の変更は認められませんが、当初の契約時にそのような条件であったときは有効です。特に時間給が大幅に下がったような場合は問題があると思われますので、派遣元会社に詳しく説明を求めるようにしてください。ただ、3ヶ月契約ですから、今後更新の可能性も含めて社会保険の適用要件の問題もありますから、この点も併せて確かめることが必要でしょう。

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7. 勤務時間・残業時間関係

Q7-1就業条件明示書では、時間外労働は36協定により月25時間となっています。しかし、実際は30~35時間になることもあります。この36協定とはどのようなものか教えてください。
使用者が雇用労働者に対して時間外又は休日に労働させるためには、労働基準法第36条の規定によって、あらかじめ、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においては、その労働組合、労働組合がない場合は、労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、これを労働基準監督署長に届け出ておかねばなりません。また、この協定をする場合には、時間外または休日に労働させる必要のある具体的事由、業務の種類、労働者の数並びに1日及び1日を超える一定の時間についての延長することができる時間または労働させることができる休日について協定しなければならないとされております。この労使協定がいわゆる36協定といわれるものです。
なお、派遣労働者に時間外・休日労働を命じるためには、派遣元会社において36協定の締結、届け出が必要であって、派遣先会社の36協定の有無は関係ありません。
また、派遣先会社は派遣元会社が定める36協定の範囲を超えて派遣労働者に時間外、休日労働を命じることはできませんので、あなたの場合は、就業条件明示書に月25時間となっていますので、それ以上の命令は就業条件違反でありますから拒否することもできます。
このような状態が継続することは許されませんので、派遣元会社の責任者に報告して改善をお願いしてください。

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8. 年次有給休暇関係

Q8-16ヶ月継続勤務しているのに、7日の年次有給休暇しか与えてもらえません。他の派遣会社で働いている友人は10日の年休をもらっているとのことでしたので、派遣元会社に問い合わせたところ、会社の規則で7日になっているので了解してもらいたいとの返事でした。これでよいのでしょうか。
労働基準法第39条(年次有給休暇)では、「使用者はその雇入れの日から起算して6ヶ月継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、継続し又は分割した10労働日の有給休暇を与えなければならない。」となっています。ただし、所定労働日数が週4日以下又は所定労働時間が週30時間未満の場合は7日以下の比例的日数となっています(同法第39条3項)。
あなたの場合は、既に6ヶ月間継続勤務し全労働日の8割以上出勤し、週5日以上又は週30時間以上の所定就業であれば、7日ではなく10日間の有給休暇が付与されなければなりません。派遣元会社の就業規則で7日と定められていても、その部分は無効となり法律が優先されますので、派遣元会社の責任者に再度申し入れたらよいと思います。また、年次有給休暇を取得したい場合は、就業規則等によって事前に届けを出すことが原則ですので承知しておいてください。
なお、使用者には時季変更件が認められており、労働者から指定された時季に年次有給休暇を与えることによって業務の正常な運営が妨げられる場合には、使用者は指定された時季を変更することができることになっています。しかし、派遣労働者について、業務の正常な運営が妨げられるかどうかの判断をする場合は、派遣先会社ではなく、派遣元会社の正常な運営が妨げられるかどうかによって判断されますので注意してください。
Q8-2年次有給休暇が10日残っております。この度、都合で他の派遣会社に移ることになりました。残っている年休分を賃金で支払ってもらうことはできないのでしょうか。
年次有給休暇制度は、労働義務を免除される休日以外に、労働者の疲労の回復、労働力の維持・培養を図ることを目的として休暇を取らせようとするものでありますから、この年次有給休暇を有償で買い上げることは、実質的に年次有給休暇の取得を抑制することとなり、労働基準法違反になりますから認められません。
なお、労働基準法で認められた年次有給休暇の日数以上の休暇日数が、就業規則や労使間の協定などで定められているときは、派遣元と派遣労働者との合意があれば、その超過日数分についての買い上げは差し支えないとされています。
Q8-31日5時間、週5日勤務、契約期間6ヶ月、以後更新という条件で就業していますが、年次有給休暇はどうなりますか。
週5日勤務する派遣労働者の年次有給休暇は、労働基準法第39条によって「使用者は、その雇入れの日から起算して6ヶ月間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した10労働日の有給休暇を与えなければならない。」となっています。この場合、週5日労働又は週30時間以上の労働者には10日の付与が、それに至らない人には比例付与が定められています。
したがって、1日の労働時間にかかわらず週5日勤務のあなたは有給休暇が10日となり、契約が更新されれば、以降、10日の有給休暇を消化することができます。但し、就業時間が1日5時間労働の派遣労働者が1日有給休暇を取得した場合は、その手当としては5時間分について認められるだけです。
Q8-4契約どおり業務が終了することになっていたので、終了するまでの1ヶ月間に残っている有給休暇の全日数(10日間)を取得しようと思い、派遣元会社にその旨を伝えました。ところが、派遣元会社から契約の履行義務、業務への影響などを理由に、使用する有給休暇を5日間にするよう協力を依頼されました。どうすればよいのでしょうか。
有給休暇の権利を行使することは、労働者として当然のことです。しかし、期間を定めて就業する派遣の場合は、短期間に長期にわたる有給休暇を使用すると業務に対する影響が少なくありません。そこで、派遣会社としては事業の正常な運営を阻害するときは時季変更権の行使ができますので、その要件の充足を検討しなければなりません。また、あなたも契約を誠実に履行する義務を負っていますので、派遣元会社からこのような協力依頼があることは十分考えられます。しかし、派遣元会社としては交代者を派遣するなどにより、あなたが長期間休むことによる影響を最小限にする方法も考えられますので、派遣元会社、派遣先会社と十分相談して対応してください。
したがって、1日の労働時間にかかわらず週5日勤務のあなたは有給休暇が10日となり、契約が更新されれば、以降、10日の有給休暇を消化することができます。但し、就業時間が1日5時間労働の派遣労働者が1日有給休暇を取得した場合は、その手当としては5時間分について認められるだけです。

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9. 業務内容関係

Q9-1「OA機器操作」(5号業務)にて派遣されましたが、派遣先会社の指揮命令者からコピーや使い走りなどの業務に加えて掃除まで指示されました。このような契約以外の業務まで行わなければならないのでしょか。
本来、派遣労働者の場合には、派遣労働者と派遣元会社の間で締結した労働契約及び就業条件明示書の業務内容に基づき、派遣先での指揮命令に従って業務を遂行するものです。したがって、もし「OA機器操作の業務」のみに限定して契約していれば、それ以外の業務を指示されても行う必要はないはずです。
しかし、「OA機器操作」の業務には、この業務に付随した事前の準備業務や事後の整理業務が必要であり、それらを一体として対応を求められることもある程度は認識すべきです。また、派遣先会社の職場規律を遵守することは派遣社員として当然であり、派遣先会社の人間関係に溶け込むことも必要で、契約をあまり逸脱しない限り、派遣先会社の業務の円滑な遂行に協力する態度が望まれるときもあります。そこで、あくまでも本来の業務が疎かにならない範囲で、派遣先における全体としての業務遂行が円滑に行くように、その場の必要性に応じて付随業務や周辺業務についても協力するようにしたらどうでしょうか。
しかし、政令26業務とその他の業務との複合派遣になりますと、派遣の役務の提供を受ける期間の制限(継続1年超過の禁止)が適用されます。この場合には、派遣先に派遣労働者を雇い入れる努力義務が生じることもあり、また期間制限に違反しているときには、雇い入れの指導・助言や勧告の対象となることもあり、従わないときには企業名が公表されることもあります。
いずれにしても、労働者派遣契約の対象となっていない作業をさせられる場合は、「派遣先は、派遣契約の定めに反することのないように適切な措置を講じなければならない」との派遣法違反の指揮命令になります。そこで、派遣先会社あるいは、派遣元責任者とよく相談して改善してもらうとよいでしょう。
Q9-2就業条件明示書にて、休憩時間は12:30~13:30となっていますが、派遣先会社の担当者から昼の当番を派遣社員にしてもらいたいと命令され、休憩時間が13:30~14:30に変更されました。このため、昼食をとるのが1時間遅くなり空腹のため、気分が悪くなることが時々あります。このような命令に従わなければいけないのでしょうか。
派遣元会会社が、派遣労働者に明示すべき内容は、労働者派遣法第34条、同法施行規則第26条で定められていますが、その中に「派遣就業の開始及び終了の時間並びに休憩時間」があります。
このように明示された就業条件は、労使双方が誠実に守り、かつ履行する義務があります。この度の休憩時間の変更がどのような経緯で行われたのかが問題です。派遣元会社との合意の上で変更されたのか、それとも派遣先会社(又は担当者)が独断で変更したのかを先ず確認する必要があります。
契約期間の途中で就業条件を変更する場合は、派遣元会社と派遣先会社及び派遣労働者の三者が変更について合意して初めて可能となります。
したがって、この休憩時間の変更については、派遣元責任者に連絡をとり善処方をお願いしてください。その結果で休憩時間の変更が必要となり、派遣労働者も同意した場合は、派遣元会社は変更後の「就業条件明示書」を可及的速やかに派遣労働者に交付しなければなりません。
特に注意していただきたい点は、派遣労働者に明示してある就業条件を派遣先会社の担当者が独断で変更することは絶対に許されない行為ですから、このようなことがあった場合は、派遣元責任者に報告して是正を求めるようにしてください。

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10. 人間関係 その他

Q10-1派遣就業が決まって、派遣先会社に出社したところ所属の社員から、私が以前就職していた会社のこととか、プライベートなことを聞かれ大変不愉快な思いをしました。社員の方がどうして私の経歴を知っているのか不審に思い、その社員にきいたところ、私の履歴書と経歴書の写しが所属の社員全員に配布されていたのです。派遣先には、派遣業務に必要な私のスキルに関する情報を提供することは必要と思いますが、関係者以外には知られたくないプライベートな情報も含まれている履歴書の写しまで提供し社員に配布する必要があるでしょうか。派遣社員のプライバシーは当然保護されるべきものと思いますが、いかがでしょうか。
派遣元会社が派遣労働者を派遣するときは、派遣先会社に派遣労働者の氏名等を通知しなければなりません。どのような労働者を派遣するかは派遣元会社が決定することで、派遣先会社は派遣された労働者を指揮命令して就業させるに過ぎず、どのような派遣労働者を派遣するかを通知しなければ、派遣先会社が適正な管理ができないからです。 通知しなければならない事項は、

  1. 派遣労働者の氏名、年齢、性別
  2. 雇用保険、健康保険、厚生年金保険の被保険者資格取得届の提出の有無
    (及び無の場合にはその理由)
  3. 労働者派遣契約の就業条件

です。この他派遣に関係のない事項を通知する必要はありません。必要な技能等を通知する場合でも派遣労働者のプライバシーを守るよう、十分留意することが重要です。プライバシーに係る事項が記載された履歴書等を派遣先会社に提供したり、派遣先会社がそれを所属の社員に配布すること等はあってはならないことです。
派遣先会社に事情を説明し、派遣元責任者を通じて派遣先会社に厳重に注意し、配布されている履歴書等の写しを速やかに回収するよう要請してください。

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